IMA Vol.26

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特集「写真が語る身体性」

人は身体を通して外界や事物や他者を知覚、認識、交流し、そして思考する生き物だ。
その動きは、それぞれの歴史や文化を背負って、ある記号や言語として成立する。
過去より、人物写真、ファッション写真、舞踊写真、そしてドキュメンタリーも含め、
あらゆるジャンルにおいて、さまざまな身体が言葉を発してきた。
近年の写真メディアを注意深く見ていると、身体性はますます存在を増していて、
さらにはその記号性に変化が訪れているように思える。
背景には、AI化が進む現代社会や ジェンダー、ダイバーシティ、
ナショナリティなどの問題に向き合う時代の要請と同時に
近代文明が築き上げてきた既成概念や美の物差しへの疑問が横たわっているようだ。

いま、写真家が身体表現を一枚のイメージの中で試みるとき、
そこでは何が語られようとしているのかをともに読み解いてみたい。

掲載作品
「Mayu」 市田小百合/ 文=レーナ・フリッツュ
「Of Mud and Lotus」 ヴィヴィアン・サッセン/文=小林美香
「Sunday」 ポール・コイカー/文=布施英利
「Morphologies」 サナ・レート/文=松田青子
レン・ハン/文=フィッシュ・チャン、ディアン・ハンソン、ブライス・ザオ、映里、中橋健一
「COLLECTION」 ヴェロニカ・ゲンツシカ インタヴュー


■Posturing: New Vision of Body in Fashion Photography ファッション写真における新しい身体表現
次世代の写真家たちを中心とした、画一化された美意識に挑戦する「Posturing」というムーブメント。
モデルたちは、洋服を着せられるマネキンという役割から解放され、ファッションの思想を語るミューズになった。
ユーモアあふれる斬新な身体の動きを通して、ファッション写真における次章へと続く扉を開く。

■「Photo Synthesis」 田原桂一

■Design is a Magic!
写真を印刷物として昇華する注目のデザイナー8組 独創的な視点で、複雑化する社会を写し出す現代の写真家たち。
ここで紹介する6カ国8組のデザイナーは、写真家のよき理解者として寄り添い、
デザインという魔法で、作品の本質を印刷物の中に立ち上がらせる。
世界のデザイン界を牽引し、写真集の表現を拡張する求道者たちの魅力に迫る。

■「Bright Black World」 トッド・ハイド

■前衛のフォトグラファーズ・コレクティブ 戦中日本の超現実と抽象
日本において1930年頃から1940年初頭まで前衛写真表現を追求する集団がいくつも生まれ、全国的な広がりを見せた。
シュルレアリスムの影響を受けた彼らの活動は、いま、欧米でも見直され始めている。
各地のコレクティブを基軸に、いま一度彼らの残して来た軌跡を見返すと、
そこには現在との接続点や、新たな発見が見出だせるだろう。

販売価格: 2,138円(税込)