杉戸洋: えりとへり / flyleaf and liner

商品詳細

2024年から2025年にかけて弘前れんが倉庫美術館で開催された杉戸洋の大規模な個展に合わせて制作され、1990年代から最新作に至るまでの絵画表現と、その背景にある「余白」への眼差しを記録した公式カタログ。
一見すると、小さな家、船、雨粒、そして幾何学的な図形がみずみずしい色彩でリズミカルに配置された静謐な画面でありながら、その背後にはキャンバスの「えり(縁)」や「へり(端)」、本の「あそび紙(flyleaf)」、洋服の「裏地(liner)」といった、表からは見えない場所に宿る豊かな空間への深い洞察が潜む。形と色彩が溶け合うような繊細なタッチは、視覚的な叙事詩として、観る者の知覚を画面の境界を超えた広がりへと静かに揺さぶり続けてきた。
グラフィックデザイナーの服部一成がブックデザインを担当し、展示空間を写真家のホンマタカシが撮影。杉戸の絵画と、服部がデザインした壁紙が共鳴し合う空間を、ホンマが自由に回遊するように捉えることで、展覧会のコンセプトを紙の上で拡張させている。さらに、杉戸自身によるスケッチやメモ、制作の核心に迫るテキストを収録。ありふれた日常の断片を、希望と尊厳が満ちる新しい神話へと昇華させてきた杉戸洋の思索の現在地を追体験できる、極めて親密な記録となっている。

ISBN-10: 4908062684, 13: 9784908062681
p.144, 18.2 x 0.9 x 25.7 cm
2026/4/17

販売価格: 4,180(税込)