Luc Tuymans: La Pelle

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フランソワ・ピノー財団が運営する現代アートの中心的なスペースでもあるイタリアのパラッツォ・グラッシで開催されたベルギー出身のリュック・タイマンスの初の大規模回顧展の展覧会カタログ。タイトルの「La Pelle(皮膚)」は、イタロ・カルヴィーノの同名小説に由来し、表層とその下に隠されたものへの関心を示唆している。
本展では、1980年代から近年までの代表的な作品約80点が展示され、タイマンスの絵画が持つ「記憶」「歴史」「再構成」といったテーマが際立った。政治的な出来事やメディアのイメージを再解釈し、淡い色調と不確かな輪郭で描く彼のスタイルは、見る者に強い印象と問いを投げかける。絵画という古典的なメディアを通して、現代社会とその記憶の曖昧さに鋭く迫る内容となった。
既存のイメージをもとに描かれた作品は、現実を3度抽象化したような、ややピンボケでまばらな色彩に見えることが多い。以前の作品では、雑誌の写真やドローイング、テレビの映像、ポラロイド写真が元になっていたが、最近の作品では、オンラインでアクセスした素材や、作家自身がiPhoneで撮影した写真をプリントアウトし、時には何度も撮り直している。

ISBN-10: 8831779494, 13: 978-8831779494
p.211, 29.8 x 3.8 x 38.1 cm
2019/6/18

販売価格: 8,800(税込)